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日本の大ピンチから武道と格闘技の違いを考える

現在、日本は、世界は、大きな大きなピンチに逢っていることに

気づかれていますか?

 

まず日本の現状を考えてみましょう。

 

日本人は、いま、いったい何を大切にして生きているのでしょう?

楽しく明るい心温かい日々を送っているでしょうか?

 

東京で電車に乗車することがあれば、「人」をよく観察してみてほしいのです。

 

電車が駅に留まり、ドアが開くと、我先に降りていき、

乗る人は、我先に席をとりに走る姿を見ることができるでしょう。

 

『そんなに元気なら立っていた方が身体にはいいのに。』

と心の中で思ってしまっていました。

 

ぼくは基本、電車内は立っています。1時間程度ですし、

乗っている時に、バランスをとる稽古になるからです。

ガラガラな時は座ることもありますが、それには理由があります。

 

だんだんと電車が混みあってきて座れない人が出てきます。

この人は疲れているな、高齢で足元がふらついているな、

妊婦さんだな、小さな子供を抱っこして大変そう、と思われる人がお近くに

立たれると、すぐに席を譲ります。そのために、座って席をとっておくのです。

 

何故なら、そういう人たちは、走って席をとるような事はできないからです。

 

走っている人には、似た特徴があります。

本当に、損得だけ、自分の事しか考えていません。

子どもを使って席をとらせたりもします。

 

文句を言っているのではありません。

どちらが楽しく、明るい気持ちになるかを問うているのです。

 

自分のことだけを考えている人は、基本的に不幸です。

 

いつもベクトルが自分に向いていて、

自分の不幸さに目が行くので、不平不満愚痴、泣き言が止まりません。

自分だけでなく、それを聞かせる相手も不幸にしてしまいます。

 

いつから日本はこんな状態になってしまったのでしょう?

 

日本の大企業がダメになり、政治家は自分のことしか考えず、官僚も組織と自分のことしか

考えないようになってしまったのは、(もちろん他の人のことも考える少数の人もいます)

なぜか?

 

家庭からも学校からも職場からも地域からも、笑顔が消え、笑声が消え、

代わりに暗い顔が増え、争う声が聞こえてくることが多くなっていませんか?

 

 

 

 

難しい話をしているのではないのです。

自分が幸せになるのは、実は簡単なことです。

 

ベクトルを他者に向けることです。

それも出来るだけ半径を広げられた方が、より幸せになります。

無理はしなくても良いのです。

 

自分より、自分の家族、家族より親族、地域社会、県、国、世界、宇宙・・

 

広げられれば広げられるほど、幸せになります。

 

武道と格闘技の違いは、武道とは愛の道なのです。

 

愛は相手に、他者に外へ外へとベクトルを広げ、

一旦、広げたベクトルを一気に自分の中心へと収束する。

 

収束したエネルギーを一気に外へと広げる。

 

真の武道の極意は、

 

宇宙は自分自身であり、自分は宇宙そのものであるを体得することです。

 

相手と接触してもぶつからずに、相手を導ける。

 

敵を倒すという格闘技の発想とは真逆です。

 

スピードとパワーを重視するのが格闘技。

 

愛と調和を重視するのが真の武道。

 

楽しく明るく心が温かくなる生き方と

ギスギスして、つまらなく暗く冷たく生きる生き方とどちらが良いでしょう?

 

答えは簡単ですね。