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筋力をつけようとしなくていい⁉②

前回からの続き。

 

「武道で強くなるには、よりパワーとスピードのある者が強いのだから

 筋力強化が絶対に必要だ!」

 

誰しも、この考えを信奉してきたのでは無いでしょうか?

 

そこで、本当にそうなのか?という視点で

前回は、柔道の三船久蔵十段のユーチューブ動画をご紹介しました。

まだご覧いただいていない方は、ご覧ください。

 

他の動画では、三船十段は、外国人相手にも自由組手を行っていますから

そちらも、ご覧ください。

 

さて、これらの動画をご覧になれば、上記の考え方が

本当に正しいのか?疑問が出るのではないでしょうか?

 

中には、こんなのはインチキだ、八百長だ、と思われる人も

いるでしょう。

 

そういう

自分の考え方と合わない話に耳を貸さない人とは

議論に値しませんので、悪しからず。

 

何も柔道だけでなく、ぼくはお会いしたことはありませんが、

友人の話では、沖縄空手の古老(もちろん見るからに普通のおじい様)の中に

ゆっくりした動きなのに、パキッと相手の骨を折れる方もいるらしいです。

 

これは本当にすごいことで、固定した板やレンガを割れる人は大勢いますが、

動いている空手家を相手に、そのようなことをやれる人はまずいません。

(全日本、全世界大会でもいません。)

 

では、

こうした常識ではありえないことが出来る人と

そうではない筋力重視の人たちの考え方の根本的な違いは何なのでしょう?

 

ぼくの答えは、

筋力重視、パワーとスピードを重視する人達は、

「自分は足りていない」と欠けている自分を前提にしている、と思うのです。

 

しかし、それに対して、三船十段も沖縄の古老の空手家も

そもそも「自分は、すでに満ち足りている」ということを前提にしている、と

思うのです。

 

 

「は?」何言っているのか意味不明。

そう思われたことでしょう。

 

我が心身統一合氣道の創始者 故・藤平光一先生は、

「人間は落ち着いているのが当たり前」

「人間は健康なのが当たり前」

「先生には出来る、だけど自分には出来ないかもと思っているから出来ない。」

と話されていました。

 

これらの前提は、「自分はすでに満ち足りている」だと思うのです。

 

私が合気道を始めた’95~4年間ほど、藤平先生の稽古に出ていたのですが、

白帯だった初めのころは、ぱっと一度、技を見せて、

「さあ、やってみよう」と言われて、『えっ今、何をやったの?』と

目が点になっていました。

 

そうして出来ないと近寄られて、大きな目で

 

「できない、と思っているからできないんだ。

 さあ、一言、出来ると言ってからやってごらん」と

よく言われたものです。

 

(それでも、心の底で自分自身を疑っていたので

 当時は全く出来ませんでした。)

 

この当時は、

先生方は、隠れて筋力強化トレーニングをしているのでは?と

疑い、色々な先生に探りをいれましたが、

どうも本当にやっていない、ことがわかりました(笑)

 

なので、僕は、それ以来、筋力強化トレーニングはやっていません。

(ぼくは、疑い深い性質でしたが、その考え方の根本は、

 やはり「自分は欠けている。足りない。」でした。)

 

「自分は足りていない」「欠けている」と思い込んでいるうちは、

どれだけトレーニングや稽古をしても

上達スピードは遅々たるものでした。

 

「すごいなー先生は。(でも、自分は、いつまでたっても・・)」と

思っていた僕でしたが、

あるときから、考え方が180度も360度も変わりました。

「すごいなー先生は。でも先生も同じ人間だよな。

 だったら、今は出来ないかもしれないけれど、

 ぼくにも、そのうち出来るハズだ。」

 

 

この考え方・・(つまり自分はすでに満ち足りている)が

出来るようになってからは、

苦痛から楽しみに代わり、上達が一気に早まりました。

 

 

いかがでしょうか?

 

ぼくは、高齢者(60代)の方や女性やお子さんに

我が合気道を学んでほしいと思っているのは、

 

みなさんに変われるチャンスがあると思っていて、

それなのに、諦めているのはもったいない。

 

せっかく同じ人間として生まれてきたのだから

あなたも、必ず変われる、と信じているからなのです。

 

どうか、ぼくにあなたの変身のお手伝いをさせてください。